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 ロープウェイでカチカチ山を登ると、『たぬき茶屋』や『展望台』があることは以前にも書いたが、太宰の『カチカチ山』を紹介する看板もある。
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 この天上山が『カチカチ山』と呼ばれるようになった説について記載されていたので、引用させてもらいます。
小説「カチカチ山」」について
さて「天上山=かちかち山」説はどうしてうまれたのでしょうか?
その謎を紐解く一つの鍵が、作家・太宰治(1909~1948)の存在です。太宰は自信の小説「カチカチ山」(「お伽草紙」収録)の冒頭で、<これは甲州、富士五湖の一つの河口湖畔、いまの船津の裏山のあたりでおこなわれた事件であるといふ。>と書いています。実は太宰治、昭和13(1938)年に富士河口湖町御坂峠の天下茶屋に滞留しています。この太宰の記述がこの小説の根拠の一つとなっているようです。


 2年前、天下茶屋を訪れた際は、富士山を拝むことはできなかった。今回リベンジしようと思ったが、冬季は天下茶屋までのバスは運休となっていたため、今回は断念せざるを得なかった。また近いうちに行こうと思います。
 この天上山が『カチカチ山』と呼ばれ、太宰ファンならずとも多くの観光客が訪れるようになったのは、やはり、太宰の影響力を疑わないわけにはいかない。
 そしてもう一つ、ロープウェイとは別のルートで『あじさいハイキングコース』があり、途中のナカバ平には、太宰治文学碑がある。所要時間はおよそ20分~25分。しかし、私が訪れた時は、多少の残雪がありましたが、それでも20分掛からず到着した。
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 太宰治文学碑には、『カチカチ山』の名言、『惚れたが悪か』が刻まれていた。本来なら、富士山を背景にこの文学碑の写真を撮りたかったのだが、止むを得ない。雪には足跡一つなかった。この雪のため、誰も訪れて来ないようだ。碑は、ひっそりとしていた。私もまた静かにその碑を眺めた。

 私は太宰治が大好きだ。太宰が書く小説も、作家としての太宰治、人間としての太宰治、津島修治。
 私も太宰に言いたい。
『惚れたが悪か』

 天気が良ければ、天上山『カチカチ山』からの富士山、河口湖は絶景に違いない。富士山は寒い時期の方が、はっきりと顔を出してくれることが多いそうだ。
 『カチカチ山』を登ったことのない方は、是非、この機会に登ってみることをお勧めします。

 次回は、『カチカチ山』で太宰が書いた『敷島』について載せます。

# by dazaiosamuh | 2015-02-26 19:52 | 太宰治 | Comments(0)