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 三船敏郎主演映画『奇巌城の冒険』(1966年)
 数年前にDVDを購入して全く見ていなかった。
 実はこの作品は太宰治の小説『走れメロス』を原案として制作された冒険映画で、わざわざイランで長期ロケーションが行われている。当時は羽振りがよかったからできたのだろうか。

 【ストーリー】
 僧侶・円斎(中丸忠雄)は仏舎利を探してる旅の僧侶で、道中で日本人奴隷として売られていた大角(三船敏郎)の自由を買い、共に仏舎利を探すために旅を続ける。だが、洞窟で仏舎利を見つけるも黒盗賊集団に襲われ、どうにか町に辿り着くも、その町は猜疑心の塊でかつ暴力的な王が支配する町であることを知り、大角は城へ侵入するのであったが捕らえられ、火あぶりの刑を宣告されてしまう。しかし、円斎が王へ嘆願し自らが身代わりとなることを申し出る。王は、大角が3日以内に仏舎利を日本へ届ける手配を終えてこの場に戻ってくれば、円斎を解放すると約束し、大角を逃がすのであった。王の部下で陰謀を企てる黒盗賊が執拗に行く手を阻むも大角は無事に円斎のもとへ戻り、王はその二人の友情に感動し二人を解放するのであったが、王の部下の裏切り者たちが城を占拠するのであった。大角は再び城へ潜入し、裏切り者たちを倒し、町に平和が訪れるのであった。

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太宰治『走れメロス』原作 三船敏郎主演 奇巌城の冒険_c0316988_16230602.jpg
 身代わりとなった友人のために奔走する部分が同じだけだが、これはこれで面白かった。正直、何となくつまらなそうで今まで見なかったが、三船の演技力と、エキゾチックな雰囲気もあって新鮮な気持ちで最後まで飽きずに見ることができた。
 この作品に限らず、身代わりとなった友人のために何かをするというのは、ネタ的に使用されやすい。他にも多くの作品(映画、ドラマ、漫画等)で使われてきた。この『奇巌城の冒険』は、イランがロケ地とあってラクダが登場したり、また怪しげな魔女や仙人のようなキャラクターが登場したりと冒険ファンタジーとしても飽きさせない工夫があった。

 余談になるが、特撮作品ウルトラマンの第7話はこのオープンセットがそのまま使用されているとか。
 ウルトラマンは小さい頃に見たが、殆ど覚えておらず確認も取っていませんが。
 時間があったら見てみようと思います。

# by dazaiosamuh | 2024-03-27 16:28 | 太宰治 | Comments(0)