遠い空の向こうへ

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太宰の他に映画等、色々載せれたらいいなと思っています。

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 ゆふいん文学の森は1日だけにして、2日目は別の場所をゆっくり観光しようと最初は考えていたが、いざ生まれ変わった碧雲荘に来てみたところ、なかなか来れるところではないので、他の観光は中止し、ひたすら碧雲荘に甘えることにしたのであった。
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 2日目は前日見なかった細部に目を凝らし、撮っていなかった箇所を写真に収め、例によって引換券とドリンクを交換し、ゆっくり寛いだ。2日目にゆふいん文学の森の館長さんにお会いすることができ、色々と話をすることができた。
 ゆふいん文学の森をただ見せるだけではなく、何かイベント等ができればいいのだが、何か良いアイディアはないだろうかと訊かれた。私はその場で思いつくことを何個か候補に挙げた。真先に思いつくといったら、やはり朗読会だろう。あとは太宰治の故郷・金木で去年開催された太宰治歌留多大会にならって、同じく太宰治歌留多大会はどうか、その他に、将棋大会はどうだろう。太宰はよく将棋も指しており作家仲間と共に阿佐ヶ谷将棋会に出席しているし、また書籍などにも師匠である井伏鱒二と将棋を指している写真が残っている。館長さんはコスプレ大会みたいなのをやるのもいいんじゃないかと言っていた。それも面白いかもしれない。今後どんな碧雲荘へと変っていくのか楽しみだ。
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 ここでは1人でゆっくり読書したい方のために部屋を貸し出している。誰にも邪魔されずに読書をしたい場合、スタッフに申し出れば、『読書中』と記載された札を貰い、それを入口の扉に掛けて、誰にも邪魔されずに1人のの空間を味わうことができるのだ。私もせっかく来たので部屋を借りることにしました。すでに先客が『斜陽』の部屋を借りていたので、お隣の由布岳が絶妙に見渡せる『富嶽百景』の部屋を借りました。その時、どうにも1階で気になっていた『甘酒アイス』を註文しました。
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 パッケージが可愛い。そして美味い!!甘酒アイスは初めて食べましたが、大好きな甘酒と大好きなアイスが同時に食べられる幸せ。至福の時間とはこのことかと大袈裟に考えながら味わいました。
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『富嶽百景』の部屋だけにテレビがあり、朗読家・原きよさんによる、ゆふいん文学の森での太宰作品『富嶽百景』の朗読を甘酒アイスをむしゃむしゃ食べながら見ました。その時、突然うしろの扉が開いたので振り向くと、お隣の部屋を借りていた女性でした。どうやら部屋を間違えたようで、「すみません、失礼しました」と言い、慌てて扉を閉めていきました。私も何と返事していいのか、突然のことで動揺し、「え? はい?」などと言って顔を赤らめてしまいました。
 その後、部屋を辞し1階でまた本棚などを漁って見ていたら、女性スタッフが、「先ほど、お隣の女性が部屋を間違えませんでしたか? その女性が、トイレから部屋に戻る際、部屋を間違えたが、その部屋の男性の雰囲気が太宰治に似ていたと言っていましたよ」と教えてくれました。照れ臭かった。たとえお世辞だと分かっていても、嬉しかった。その女性はいつの間にか私より先に部屋を出て、すでに帰った後であった。
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 あっという間の滞在であった。この後はお土産を買い、スタッフに別れの挨拶をして帰路につきました。2日目は青空だったため、晴々とした清々しい別れでした。

 1日目のゆふいん文学の森を見た後、夕方、私は豊後森駅へ向かいました。人気のない、何だか寂しい駅と町並みでした。ここには駅近くに、旧国鉄豊後森機関庫があります。あまり興味がなかったのですが、銀座のバー・ルパンのマスターが「夜のライトアップが綺麗だから、行って見るといいよ」と言っていたので夜の時刻になるのを見計らって向かったのでした。
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 寂しそうに蒸気機関車(9600型 29612号)がそこにいました。この機関車は、福岡県志免町から譲渡されたもので、『大正8年1月より昭和49年12月まで半世紀以上にわたり長崎本線および唐津線で活躍。原爆投下直後には、大勢の重傷被爆者たちを搬送するなど、その後の救援、復旧に走り回りました。その終身走行距離は2,667,675.6kmに及んでいます。これは地球を実に66周、また地球から月まで3回以上往復したことになります。』とパンフレットに記載されていました。すごい距離ですね。
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 この機関庫は終戦直前に米軍機の機銃掃射に遭い、死者3名を出す惨事があり機関庫の外壁には今も弾痕が生々しく残っているとのことだ。しかし、だからこそ歴史的建造物として価値がある。
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 繁栄と衰退。かつて鉄道の町として栄、最盛期には1日の利用者が5,800人を超えた。多くの人の思い出、昭和の歴史がこの豊後森機関庫に詰まっており、役目を終えた現在は、眺める者たちに静かに語る役に徹している。
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 後方から撮影した、沈む夕陽を真正面から受ける蒸気機関車。豊後森駅を下車し、ここに向かう際、関係者に話を聞いたところ、私が訪れた日は夜のライトアップはないとのことであった。そのため、せめてもと思い夕陽を浴びる機関車を撮ったのだ。夜のライトアップが無いのであれば、ただ真っ暗闇なだけである。夜まで残る意味が無い。たぶんここへはもう来ないであろう、私はそそくさと駅へと向かいました。

 記事は次回で終わりです(と言っても、お土産を載せるつもりなので今回で終了のようなものですが)


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# by dazaiosamuh | 2017-05-26 00:14 | 太宰治 | Comments(2)

by 黒森 富治大(くろもり ふじお)