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太宰治 『男の隠れ家』2月号表紙飾る!!

 月刊雑誌『男の隠れ家』の2月号は『名作の舞台を往く』と題して、有名作家たちそれぞれの簡単な生い立ち、代表作などが魅力的に掲載されている。そしてこの2月号の表紙には、太宰治の写真が使われています。
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 太宰治や川端康成、三島由紀夫、志賀直哉、伊藤左千夫など総勢12人の文豪たちが紹介されている。太宰治は主に名作『津軽』の足跡を辿り、簡単な説明とともに、青森の太宰ゆかりの場所、生い立ちや太宰のコンプレックス、故郷・津軽に対する想いなどが『切なくも温かな心の風景をたどる屈指の名作』として紹介されている。
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 『代表作の『人間失格』や『斜陽』などはその暗いイメージを固定化させているが、一方で面白おかしくほろりと心に染み入る作品も数多く、太宰の文章力の多様性、素晴らしさには改めて脱帽させられる。』と書かれていましたが、まったくその通りで、『人間失格』『斜陽』がヒットしたこともあり未だに暗い印象が多くの人に持たれている。がしかし、紹介されている『津軽』はただの紀行文ではない。ただの思い出話でもない。太宰の故郷への愛やクライマックスにある小さい頃に母親のように慕ったタケとの感動的な場面などがあり、読んでいるこちらも心がぽっと温かくなる、太宰の故郷への思いが詰まった屈指の名作なのだ。
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 太宰のゆかりの場所が、当然プロが撮ったからであるがいい具合に写真が載っている。竜飛の港の写真が載っているが、まだ私は竜飛方面へは行ったことがない。見ているとおもわず旅に出掛けたくなる。食慾をそそる料理の匂いと同じく、おもわず旅に出たくなる、そそる風景写真というのもいやらしいが、しかし、旅情は何度味わってもいいものなのだ。

by dazaiosamuh | 2016-01-15 21:33 | 太宰治 | Comments(0)